ぶどうの糖度を美味しさの基準にしますが、糖度はぶどうの栽培方法に関係しています。
生産量から考えた場合、一本の木に1房のぶどうと2房のぶどうを作った際、どちらが甘くなると思いますか?
大げさに表現すると、1本の木に100房生産するのと、200房生産するのではどちらが美味しいぶどうができるでしょうか?
答えは生産量が少ない方です。
理由は、一本の木がぶどうに栄養を与えるには限度があるためです。
同じ一本の木なら同じだけの養分しか生産できません。
その養分を均等に分けた場合、房数の少ない方が一房あたりの養分が多くなるわけです。
その養分が甘いぶどうになると考えて頂ければ分かりやすいと思います。
次は一房のぶどうから考えてみましょう。
一房のぶどうが大きいほうと小さい方、どちらが甘いと思いますか?
こちらも先ほどの話と同じように、一房が小さいと糖度が甘くなります。
理由は、一房あたりの養分が小さい方が養分を凝縮できる、つまり糖度が凝縮されるわけです。
ですから、ぶどうの大きさは小さい方が一般的には糖度が高いといえるわけです。
以上の事から、農家さんは糖度の事を考えたり房の数を考えたりしながら、製品として出荷できるぶどうを作っているわけです。
多くぶどうを作ると甘くないぶどうができてしまったり、大きな房を作ってしまうと甘くないぶどうができてしまったり・・・。
もっと詳しく言えば、土や日当たりなどさまざまな環境の事を考えながら美味しいぶどうを作っているというわけです。