ぶどうは実は雨が苦手な果物なんです。
雨は敵であり味方である
ぶどうが雨が苦手な理由は、雨が降ることで病気にかかりやすくなる事と、雨のために作業ができないという農家さん的なデメリットがあります。
雨のメリット
ぶどう栽培の雨のメリットは、当然ながら土に水を与えてくれることが一番です。
ぶどうのような植物は水と日光がなければ育ちませんから、水は欠かせない存在です。
雨のデメリット
ぶどう栽培における雨のデメリットは、メリットよりも多く存在しています・・・。
病気にかかる危険性
実は雨には多くの細菌が含まれており、雨に弱いぶどうの場合、ぶどうをダメにする病気にかかってしまうことも多々あります。
ですから、露地栽培といってもお金をかけている農家さんの場合には、ぶどう棚の上に屋根のようなハウスをかけて栽培しています。
もし雨が降った場合は屋根をかけている畑や、ハウス栽培でない場合にはほとんど作業はしません。
どうしても作業をしなければ出荷に間に合わないなどの場合には作業をしますが、その場合天候を考えて雨が降る前にぶどう用の傘をかけたり、事前に準備をしておきます。
ジベレリン処理作業
ぶどう栽培の多くはジベレリン処理といわれる、ぶどうの種をなくすための作業もがあります。
ジベレリン処理はジベレリン液にぶどうをつけた後、数時間はジベレリン液がぶどうの粒に浸透するのを待たなければいけません。
ですから、雨が降らない日を天気予報で調べておき、天気の良い早朝からジベレリンの作業を行います。
収穫前の裂果
ぶどうの収穫前に雨に降られると、ブドウの品種によっては裂果と言われるぶどうが破裂してしまうものがあります。
これは、ぶどうの粒が大きくなっている状況に、雨の水分をブドウの木が吸収してしまうことでさらに栄養がブドウの粒に集中し、ブドウの粒が破裂してしまう状況です。
せっかくもう少しで収穫になりそうだったブドウが、雨のために裂果してしまうということもあり、収穫前の雨はデメリットも持ち合わせる存在となってしまいます。